410.糖質制限への道(10)                     2016.02.03

     ケトン体とココナツオイルとMCTオイル 

  ケトン体とはなんなんでしょうか。普通はあまり聞きなれないことばですね。
糖尿病の人にとっては、危険を示す言葉でもあります。でも、宗田医師や江部医師や夏井睦医師などちょっと挙げただけでも10数人の医師たちが、 糖質制限によるケトン体での生活で充実して、仕事に生活に集中し楽しんでいる様が本やブログで報告されています。 
 
ケトン体とは脂肪酸が肝臓で代謝(分解)されて、アセトン、アセト酢 酸、β-ヒドロキシ酪酸が産生されます。アセトンは呼気で体外に出てケトン臭と呼ばれます。
 
尿で検出されるケトン体はアセトン酢酸で、血中のケトン体はβ-ヒドロキシ酪酸です。 このケトン体は心筋、骨格筋、腎臓などで、日常的に使われており、血液中の総ケトン体基準値は26122とされています が、これは現在の3食以上で糖質を十分に摂取しているという条件での数字て、糖質の摂取を少なくすれば、ケトン体の数字は数百~数千 に上昇します。
 
従来はケトン体というとアシドーシスといってケトン体が増えるとインスリンが効かない場合血糖値が上昇し血液が酸性化し命の 危険まであるということで今でもほとんどの医師の常識の中に悪いものとしてのイメージが日本では未だにあります。
 しかし、インスリンの分泌が正常で血糖値が上がらなければケトン体が5000でも7000 μmol/Lでも全く健康に過ごせます。
 詳しくは最後に書いてある宗田医師の書籍を参照してください。

実際、妊娠時の体内の胎児はケトン体をエネルギーにしています。12週目に赤血球がミトコンドリアを追い出し始めてからは赤血球に必要な分のブドウ糖を糖産生してエネルギーにします。生まれて1~2か月ぐらいはほとんどのエネルギーはケトン体に依存します。 
  
鶏の卵にしても、両生類や爬虫類の卵にしてもほとんどが脂質とタンパク質で占められていて、糖質はほとんどないに等しいことは皆さんも一寸考えればわかるわけですよね。 鶏の雛は脂質をエネルギーにし、タンパク質を体作りの材料にして雛になっていくわけです。
 
人間の脳も水分を除けばほとんど脂質であり、ブドウ糖よりケトン体の方が相性は良いようです。
 ですから最近では認知症やアルツハイマーの改善にケトン食で改善しょうとする研究が進んでいます。ただブドウ糖の甘みは人間の脳を虜にし、ブドウ糖中毒にして、飽食と運動不足により成人病を引き起こしています。この辺の事は宗田哲男医師の書籍 夏井医師の書籍を見てください。
 
 
私がMCTオイルをココナッツオイルの代わりに取り出したのは昨年の7月のランチの会でK.F先生に勧められたからです。理由はココナッツオイルは60%は中鎖脂肪酸ですが残りの40%は長鎖脂肪酸で、体に蓄えられる方に行ってしまうからです。中鎖脂肪酸は水溶性で分子量も小さく小腸から直接血管に吸収され門脈を通って肝臓に行き、そこで代謝されてケトン体になるからです。
 
わたしは1日70g~90gのMCTオイルを摂っています。その他の亜麻仁油、魚油、豆腐の脂質などで合計130gくらいの脂質で1200キロカロリーを賄っています。
 
糖質は1日最大60gで240キロカロリーです。 この位だとケトン体は尿に出るケトン体 (アセト酢酸)は試験紙で2+ですが、血液中のケトン体(β-ヒドロキシ酪酸)は簡易ケトン体測定器を明日買い求める予定ですので、それで家庭内で血糖値と共に計ります。

 ケトン体はがん細胞の増殖を阻害します。詳 しくケトン体の事を知りたい方は福田医師の次のブログを見てください。 http://blog.goo.ne.jp/kfukuda_ginzaclinic
 福田医師の「漢方がん治療を考える」のブログは400以上のタイトルに話が分かれていて専門的で、世界のエビデンスも紹介されていて、私は毎日どれかを読んでいます。

 最後に動脈硬化や血栓の生成を止め、縮小させる効果もケトン体やCOX2阻害剤にある事も一言付け加えておきます。
 参考 文献  
        ケトン体が人類を救う                          宗田哲男医師
        炭水化物が人類を滅ぼす                    夏井睦医師
         ブドウ糖を絶てばガン細胞は死 滅する 田一典医師  
         糖質制限の真実                               山田悟医師

 

 2016.02.11      ランチの会の皆様              千葉県の米翁です。

 千葉市川市の産婦人科の宗田医師の著書の「ケトン体が人類を救う」を考える」の(その1)をメールしてからはや1か月以上経って2月の中旬になってしまいました。
 (その2)以下(その6)ぐらいまで書く予定と前に書きましたが、このランチの会の趣旨は糖質制限食ではなく星野ゲルソン食事法が主体なので、あまりこの場で糖質制限の話を長々とするのも主催者に失礼なので、関心のある方は実際に糖質制限の書籍を買って勉強して頂きたいと思い急遽取りやめにしました。
 
 ただ、この本を読んで、歴史は繰り返されていると改めて感じています。
 一旦定説になって権威に支えられた物事はそう簡単には覆ることは難しく新たな仮説がしっかりと認められるまでは時間がかかるということですね。
 
 日本における糖質制限食に対するパッシングも当分続くと思われますね。 学会の権威主義、製薬会社の利益既得権への執着などなど強いですから。

 でも、数十人のもしかしたらそれ以上の医師たちが糖質制限食を実際に実行し患者に啓蒙して、さらに数万人にも上る私の様な一般人の草の根の広がりこそ、これからの展開の鍵になると思います。
 今は未だ、ダイエットや糖尿人が圧倒的に多いですが、これからはがん患者や認知症やアルツハイマーの症状の改善に道を開く手法の一つとなると思います。
 
 ここで今日は話を替えて、私の失敗談を一つ披露します。

今年の正月明け早々に、血糖値やケトン体を量れる簡易型測定器で定評のある米国アボット社のプレシジョン・エクシードという簡易型測定器を通販で買い求めました。正規にアボットジャパンから買うよりも値段が安かったからですが、製品が韓国のアボット製品が送られてきて、韓国語の説明ばかり、ちんぷんかんぷんでお手上げ。
 正規のアボットジャパンに問い合わせても、正規の購入ではないのでお客様相談窓口はお断りされて万事休す。簡易とはいえ、医療器具ですから、簡単な日本語マニュアルはあることはあるのですが、素人で経験のないものにはどのように扱っていいのか分からず、とうとうGTクリニックの福田先生にヘルプを求めて東銀座へ。先生懇切丁寧に教えてくれました。
感謝感謝です。丸一か月間、机の上で埃を被っていたことになります。

 そこでの私のケトン値は500μmol/Lでちょっとがっかり、1000はあると思ったのですが、前日と朝の食事に糖分が多かったのかも。
 一昨日、昨日は700、800、今日は1000μmol/Lですが、どうしたら3000とか、4000の値になるのか、がん細胞縮小を願ってのこれから試行錯誤の実験です。

 ここで食品の糖度を計る糖度測定器を買おうと思っているのですが、どなたか経験があってご推薦のある品物があったら教えてください。

 1日糖質50gに抑えるには主食抜きは当然ですが、例えばリンゴ1/4個、 温州ミカン1/2個、納豆はやめてナットキナーゼと納豆菌サプリなどなど数グラム単位での調整で苦労しています。

 健常人の福田先生も1日30gの糖質制限で1000μmol/L以上の値ですし、死滅には15g以下にする必要があるらしいので、私にはほとんど無理であきらめています。
 せめて、おとなしくして頂いて転移も予防し、共存の道を望んでいます。
と同時に多重がんの予防にも期待をかけています。
 
星野・ゲルソン食事療法も徹底しないと成功しないように、私のやり方も 一歩間違えば、栄養の偏りで、肺炎とか、血管病(脳、心臓等)を罹患する可能性もあるわけで、油断はできません。が一面ケトジェ二ックの生活でどのように健康が保たれるのか楽しみもあり、体の軽快さも感じています。

 
私のどんどん未知の世界に突っ走るのを心配もしながらも、協力してくれている家内にも感謝、感謝です。
 ひとまず、糖質制限食に関するメールは今回で必要があるまでお休みします。