(1) 真実は何処に・・・・闘病5年の節目での途中総括(1)

 今日は2017年3月9日である。5年前の4月の健康診断で前立腺がんのマーカー値であるPSAが29.20を示されその後の生検で悪性度を示すグリーソンスコアが8の悪性度の高い前立腺がんであることを告知されておおよそ5年が過ぎようとしている。

 幸いがんは前立腺内に留まり、前立腺外への浸潤の一歩手前だったことが、不幸中の幸いであった。医師からは手術を当然のように強く勧められ、手術以外は考えられないし、それが将来的にも一番安心だと1ヵ月以上に渡って勧められたが、手術後の尿漏れとか、手術後の生活の質(QOL)の低下や再発もよく聞いていたので、何とか断り続けて、男性ホルモンを遮断するホルモン療法で時間をかけてしのぎ、その間にいろいろな代替療法を探すことの段取りに成功した。 前立腺がんの場合、手術にせよホルモン療法にせよ治療が始まれば、PSAは0.2以下に抑えられていることが求められるらしい。

 私のこの5年間のPSAマーカー値の変遷については「3.私のマーカー値の変遷」に記されています。 3年目の7月にホルモン療法を休止するとPSA0.031から値は少しずつ上昇をはじめ4年目の4月にPSA1.170へと閾値(しきいち)0.2を超えて増え続け、COX2阻害剤の服用で、1/30.418まで下降した。がその後ホルモン療法を再開することによっても、PSAは一進一退の微昇降が続き、大きな上昇の傾向が見え始めた時に低線量ホルミシス療法を2016年12月に開始すると、一気にPSA値は測定不能の領域である0.008未満まで下降した。しかし、がんはそんなにやわではない。必ず盛り返してくるだろう。

 考えてみればこの5年間、やみくもにいろいろなことを取り入れはやめ、取り入れてはやめの連続である。特に最初の1年間は何もわからず暗闇の中を手探りで動き回っていた感がある。購入した本も優に200冊を超えている。家族に大変な心配と協力と犠牲を強いてしまい申し訳ないと思っている。

 この5年間、体力は年相応(今年の秋で76歳)に確実に下降してきているが、幸いまだ仕事はバリバリして一家を支える収入をそこそこ稼ぐことができていることは感謝以外にはない。

 今まで闘病に関していろいろなことをしてきたが、一応5年目の節目としてまとめてみると次のように思えるのだが、真実は何処にあるのか、これから先どうなるのかは神ならぬ身、絶対の自信は当然ない。ゆえに人様に勧めるというのではなく、一つの事例としてこんなことをしている患者もいるんだ位に思って読んでみてください。

 代替療法というと、100人の患者さんには100通り以上の手法がそれぞれお持ちで、その体験談も数多く読ませて頂きました。

 私の取り入れた手法も数知れませんが、5年目の今、以下に述べる6項目に集約されてきています。

①食事療法・・・・済陽式食事療法+軽い糖質制限食(主食は昼食のみで糖分1日80g)

 主として糖分(1日100g以下)、塩分(1日4g以下)、動物性脂肪とω6系の油の制限、乳製品は厳禁

②有酸素運動・・・週3日は40分速足で歩く。スローステップ踏み台昇降運動

③リラックス時間の確保・笑い・感謝・のんびりを大切に・前向き思考も大事です。

④家族の協力、仲良く。

⑤がん仲間の情報交換、精神的支え合い。

主治医および複数の医師との間でなんでも言い合える信頼関係をつくる。

 私の場合、標準治療の主治医(街の個人の泌尿器科病院長)、健康診断のための10年来のかかりつけの小規模の2つの病院の2人の医師、代替療法専門の医師東京のKクリニックの水上医師)の計4名の医師にそれぞれいろいろと相談をしています。

  上記で⑥の医師の項を太字にしてあるのは「概して代替療法を推し進めている人は、標準治療およびその医師を信用しない、軽視する、極端な場合無視する」という風潮があるように思うからです。 

 以上が私の基本的な治療スタンスですが、その他にいろいろ私の隠し玉があります。全部ここであけっぴろげに公開してしまうには抵抗感がありますが、記録のためにも書いておきますね。(皆さんもそれぞの人には言えない、言わない色々なことを取り入れてやっていらっしゃるのは当然ですね。ご自宅内に「ホルミシス部屋」や「陶板浴の部屋」を作って闘病されている方を何人も知っています。一番多いのはプロポリスの使用らしいですね。)

 【私の隠し玉

 ① ビタミンCを1日10g~20g服用。時々高濃度ビタミンC点滴で健康維持を図る。

 ② 水溶性珪素およびドイツ発の珪素ゲル「シリシア」の摂取。

 ③ 全てのホルモンの統治役のメラトニンを寝る前20g飲む。

 ④ 低線量ホルミシスシートに包まって就寝。そして就寝中にラドンガス吸引器によるホルミシス効果により体の全細胞に活性刺激を与えている。(玉川温泉や三朝温泉などのラジウム温泉やラドン温泉に湯治に行ける身分ではないので仕方なくです)

 ⑤ 電位治療器「★★★ヘルス」により朝晩1時間づつ、血流改善のために使用している。この電位治療器は我が家では25年前に別メーカーの「コスモ◇◇◇ー」を購入し使用し始めてからの長い歴史がある。

 ⑥ 三井式温熱器・・・4年間使った後、壊れたままになっている。修繕にも修理費が結構かかるので、面全体で温める腹巻状のタイプの購入を検討しているが、予算の関係で1年後になる予定。

 

 がん対策には食事療法が基本であると思うが、70歳を過ぎてくたびれ、老化した肉体を、食事のみでがんをおとなしくするのは難しいと思う。それゆえ、衰えいく肉体の健康をサポートするためにいろいろな機器の助けを考えてもいいのではないかと思っている。もちろん有酸素運動のウォーキングは疎かにしてはいけない。

 

  効果の指標は全てマーカー値の変動と、体調の良しあし、その他レントゲンやエコー検査や胃カメラ検査、CT検査の結果、そして、血液検査の結果により続けるか、中止するかを判断しています。

 

(2) 真実は何処に・・・闘病5年の節目での途中総括(2)

 がんの代替療法の中心をなすものは、以下の4項目がどの書籍にも載っています。

  【1】食事  

       【2】適度の運動(有酸素運動 特によく歩くこと)     

    【3】手当(体を温め、冷やさないこと。適度の日光浴、その他諸々)

  【4】ポジティブな考え方・ストレスをため込まない考え方、身の処し方。

 全てに言えますが、経済的に持続可能な事は言うまでもなく、面倒でないこと、自分の体に無理がない事、ある程度楽しく、のんびり、義務感なく続けられればいいと気楽にやることを私は前提としています。

 前立腺がんを告知されて最初の3年間は修行僧のようにただひたすら、そんなにうまくない食事を守り、食べたいものも我慢してきましたが、人間は弱いもので3年もすれば、次第に誘惑に負けて緩んでくるのは仕方がないのでしょうか。

 私の場合、これを補うのが上記の【2】から【4】であり、「その1」で記した隠し玉の数々で補おうとしています。これがこのままがんが小さくおとなしくなったままでいてくれればいいが、あまりいい結果が得られない時は微調整をしながら、これからの5年で経過を見ていく予定です。。そして、健康が維持されることを望みつつ、5年後に「告知後10年の闘病総括が書けるといいと思っています。自分のためだけではなく、闘病している他の患者さんのためににもなるといいですね。のんびり頑張ります。