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10. 免疫力について考える。

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(1) 免疫力について


 私の体内に「がん」の存在を許してしまったのは、ひとえに自己の免疫力の衰え、免疫体制にほころびが出ていたことに少しもそれに気が付かず、日々の日常に心奪われ、食事や生活習慣の乱れを改めず、運動不足・寝不足がそれに追い打ちをかけ、容赦なく降り注ぐストレスに体が悲鳴を上げていたにもかかわらず、生活のため又はおいしいからとか、楽しいからとか、自分の脳の欲求に打ち負けて、真の肉体の健康を守る意識が殆どなかったに等しい毎日の結果であり、70歳7か月で前立腺がんが告知されたのは当然と言えば当然であったと言えるでしょう。
考えてみれば、あの脂っこい食事内容で、若い頃からコーヒーを毎日5杯以上も飲み、焼酎を毎晩たしなみ以上に飲み続け、40年近い夜遅い食事の毎日、さらに20歳頃から40歳近くまで煙草も吸っていたのだから、よく消化器系を筆頭に全身のどこかに「がん」が発生しなかったと危ない橋に今にして思えば冷や汗ものです。
 ですから自分の免疫系が頑張っていてくれたからこそ、ここまで生きてこれたわけですから、このことに感謝の念を持つと同時に、もし免疫系がもっと弱かったら、早く衰えていたらずっと以前にこの世にお別れだったに違いないと思います。

 こういう訳がんからの生還」には自己の免疫力の回復が如何に必要ということに改めて気づかされ、そしてどうしたら免疫力を普遍的に回復する道を示すことができるかを探したい。

 

 今こうして、茨城県つくば市のゲルソンランチの会の一員として、健康を取り戻すため、がんを克服する道を情報交換しながら試行錯誤しながら5年目にして、ようやくがんとの闘病において、何が大切で何が無駄な事かということが、ようやくわかってきたような気がします。 その辺のことをこの章で繰り返し述べてみたいと思います。

 がんとの闘いにはいくつもの手法を組み合わせて対処することは必要です。ただし ただやみくもに組み合わせるのではなく、代替医療分野で経験的豊かな実績のある手法、理論的・医学的に合理性を納得できるもの、自分の体や病態に合ったもの、自分の資力や環境に鑑み持続可能なもの等に考慮を払うべきだと思います。

 

 がん闘病において、私の場合には以下の事を基本に据えています。


 ①済陽式食事療法をベースにケトン体食事法を取り入れ、がん

  闘病の基盤に添える。


  ②すべての方針の第一は、自分の免疫力を如何に増強するかに

  焦点を当てる。

 

 ③そして、次にその免疫力を最大限に発揮してもらえるよう

  に、がん細胞の勢いを止め、縮小させるための医学的な

  手法を探すこと。


  私としては今のところ(2016.5月時点)、ホルモン療法のリュープリンであり、短期的にはCOX2阻害剤であり、1年後から本格的な超高濃度ビタミンC点滴法も視野に入れています。身近なものとしてはサプリメントの「メラトニン」や「ビタミンCの原末や錠剤」、「ラドンによる ホルミシス療法」等も免疫力を強めるのに有効な手法だと思っています。

 

 ④活性酸素対策にも十分すぎる以上に注意し、対策を立てる

  べきだと思います。


 動脈硬化、がんをはじめ病気の9割はこの活性酸素による細胞の破壊から始まると言われています。 私の場合、食事療法が基本ですが、それを補う形で水素サプリメント、水素ガス吸引、メラトニン、 ビタミンC等を積極的に活用しています。
        
 それではこれから免疫力について私自身の過去と現状そしてこれからの展望についてまとめてみました  

  三大標準治療にしろ、いろいろな代替療法にしろ、最終的には自分の免疫力ががんの勢いに勝つか負けるかが生存の可否を決定することは異論はないと思います。 それでは免疫力とは何をいうのでしようか。


 常識的には、顆粒球(好中球、好酸球、好塩基球)、リンパ球(T細胞、B細胞、NK細胞等)およびマクロファージで構成される白血球の数とその割合、そして、その活性度が挙げられ(後ほど詳しく述べます)、そしてがんに負けない体力も必要でしょう。 がんに負けない体力とは何でしょうか。

 体全体に必要な栄養分(たんぱく質、脂質、糖分、ビタミンミネラル、食物繊維、ファイトケミカル等)が必要十分に満ち満ちるようにすると同時に、数百のホルモンの分泌が正常にコントロールされており、交感神経と副交感神経が交互に優勢を取れるようなバランスの取れた生活習慣により育まれる理想的な肉体が望ましいのはわかっていますが、理想にどれだけ近づけるか、逆にバランスが取れていない部分がどれだけあるか、生活上、環境的、すでに持ってしまった各種の疾患によるアンバランスで理想とは程遠い状態としても、アンバランスを欠陥を一つずつしっかりと認識して、改善 することが求められます。


 例えば、私の場合は夜間頻尿による睡眠不足です。それに加齢による大腸の筋力の衰えからくる便秘です。昔から言われる健康長生きのためそして、毎日の生活を気持ちよくエンジョイするための快食、快眠、快便の中、2つが損なわれています。今これを改善すべく努力しています。

 そして、性格からくる交感神経優位の常態化です。性格はいかんともしがたく、血液A型からくる几帳面さが交感神経を優位にしてしまうので、意識してリラックスしたり、「明日は明日の風が吹くさ」とノー天気ぶりに呈するようにしていますが、それだけではすぐ化けの皮が剥げて交感神経優位になってしまいます。

 

 そして、体力の衰えと言えば齢とともに衰える細胞の中のエネルギー生産工場のミトコンドリアの老化です。

 ミトコンドリアの数が減り、残ったミトコンドリアも疲弊していればエネルギー通貨のATPの生産もぐっと減り体温も上がりずらくなります。さらに若い頃階段を駆け上がることのできた筋肉は今ではゆっくり歩くことさえ苦痛になってきます。

 如何に減ったミトコンドリアを増やし、元気にさせるかそれがとりもなおさずエネルギーに満ち溢れた若さに少しでも近づける道です。

 このあたりにもどうしたらミトコンドリアを増やし、元気にさせることができるかに迫ってみたいと思います。

 

 それでは、新潟大学の安保教授の「病気にならない三大免疫力」、養老孟司監修「驚異のメラトニン」そして私のランチの会のメーリング「米翁流免疫力強化法」、その他もろもろな書籍、ブログからの情報を整理して見たいと思います。

 

  免疫力と言われて一番最初に思い浮かべたのは自分の白血球の数の増減と、リンパ球の割合の変化の様子でした。白血球の数が健康な時と、がん告知時の前後5年間、計10年間のその値の間に何らかの顕著な変化があるかどうかでしたが、以下のように私の25年間のデータの内容が薄くて何とも言えない結果でした。

 

 <私の40代から現在までの白血球の数とリンパ球の数の変遷>

   白血球の数  リンパ球の割合

 

41歳    5800        不明 

44歳    6000        不明

45歳    5400        不明 

46歳    6600           不明

47歳    5100        不明 

48歳    5700        不明

49歳    4300        不明

49歳    4900        不明

50歳    4300        不明 

51歳    6300        不明 

51歳    5100        不明

52歳    4600        不明 

53歳    5500        不明

 

    54歳から64歳までの10年間は健康診断を受けなかった。

    (事業を始めて忙しさのためと結果が怖かった)

 

65歳    6500   43.3% PSAマーカー値=3.8 (マーカー値が4以下が

                    正常値)

66歳    6100   33.5%             

67歳    6100   32.8%

68歳    6400   32.7% 

69歳①   6400   30.3%

69歳②   5500   33.8%

70歳①   5500   42.2% 前立腺がんの告知。PSAマーカ値=29.8 

                    食事療法開始

70歳②   4900   34.4%   

71歳①   5400   30.3%  

71歳②   5700   30.2%   

72歳①   5300   30.9% 

72歳②   5400   30.3%  

73歳①   3900          不明

73歳②   5700          不明

74歳①   7900          不明

74歳②   4700          不明 

75歳①   5500   28.8% (2016.11.25追加)

 

 これから何が言えるか、何が分かるかは今のところ全く分からない。ただ、安保教授によると白血球中のリンパ球の割合が35~41%、顆粒球の割合が54~60%の間は健康が保たれ、リンパ球が30%を下回ると病気になりやすく18%以下はがんの可能性が高いということですので、70歳でがんを告知されその後すくに星野ゲルソン又は済陽式食事法で摂取動物性たんぱく質の量が激減したことによるリンパ球の減少と関係あるのかないか、また、30%ぎりぎりを低迷しているので、免疫力では微妙なところです。

 しかし、30㌫は割っていないので何とかしのいでいるのかなと思う免疫学の石原結實医師も「リンパ球は血球中30%以上あればがんは治りやすい」と言っています。

73歳以降白血球分画検査をしていないので、次回から復活してくれるよう主治医にお願いする予定。

 いずれにしても白血球の数自体を増やし、リンパ球の割合を35%以上にする努力はしていかねばならないと強く思っています。

 

 次は10.(2) 免疫力をいかに上げるか上げられるか。に続きます。