(5) ファイトケミカル(又はフィトケミカル)の力

 

 私たちはふつう、五大栄養素としてたんぱく質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラルを必要量をしっかり摂取しなければ、体のどこかに支障をきたし病気に弱くなりますね。そして第6の栄養素として植物繊維が腸内環境を整え、腸内細菌に影響を与え、体の健康を維持することにも貢献していると同じように、ファイトケミカルも正確には様々な病気を予防する機能性成分と言われています。

 

  ファイトケミカル又はフィトケミカルとはphyto(ファイトまたはフィト)でギリシャ語で「植物」を意味し化学成分の英語でのケミカルと組み合わせてファイトケミカルと言っています。ファイトケミカルは植物が太陽光線から受ける強烈な紫外線を含む電磁波から植物が自らを守るために作り出した機能性成分で人が食した場合でも、抗酸化力、免疫増強作用、抗がん作用において非常に優れていると言われています。ファイトケミカルとは野菜や果物に含まれる色素香り、辛み、苦みなどの成分で、言ってみれば、我々が普段口にしているポリフェノール、カロテノイド、βグルカンフコイダンなどの糖関連物質、柑橘類のリモネンなどの香気成分などなど2000もの成分が見つかっており、今後もっと増えると言われています。ただこのファイトケミカルは皮や種などに多く含まれており、更に人の消化液では破壊できない細胞壁の中にあるので人間の歯で噛んだくらいでは細胞壁は破壊できません。ですから細胞内の栄養分を摂取するためには煮出して細胞壁を壊し中の汁を吸うか、ジューサーで細胞壁をすりつぶして、食するかですね。

 

  ゲルソン療法ではヒポクラテススープといって、植物から栄養と抗酸化作用を持った成分を濃縮したスープとして煮だして食するものがありランチの会でも一般的に作られているようです。しかし私の場合は3時間以上の時間を使ってスープを作ることは時間的にも、物理的にも不可能なので、より簡単に作れるこのファイトケミカルスープを定番として、朝食にコップ300CC程飲んでいます。

 でも朝、妻に作ってもらっていますが、どうもおいしくない、進んで飲みたいと思わせる代物でもない、薬を飲む感じで義務感で飲んでいるようなところがあります。そこで、もう一度次の2冊の書籍を参考に職場で自分で作っておいしく食べれて、健康増進にも貢献し特に白血球が43%も増加したとの高橋先生の記述に驚いているので、その再現が自分に起きるかどうかの実験もしようと思っています。そして、もしおいしいスープができたら、作り方を妻にフィードバックしょうと思っています。

 しかし、よく考えてみれば、日本にはもともと、ちゃんこ鍋とか石狩鍋とか「~なべ」というものが伝統的に数えきれないくらいあるので、それらをもとに自分の病態に合った「~なべ」をアレンジすればいいかなと勉強に取り掛かりました。(できるだけ食塩を加味しないでの味付けが基本でがんばってみます)

 

 このあと妻は、私がおいそうにスープを飲んでほしいのか、塩を使わずに出汁や香辛料を使用して美味しいファイトケミカルスープを作ってくれるようになった。それまでは私が修行僧のように味も何もない食事を何年も続けてきたのに忠実に守ってくれていたようだ。

 

 以下「ファイトケミカルスープ健康法」および「ハーバート大学式野菜スープ」(高橋 弘医学博士著)を参考にして話を進めたいと思います。

 

 

 

  続く