なぜ私がブドウ糖にこだわるのか(その2)    2015.05.03

 

 表題の続きです。前回の人体構成の中でぶどう糖1%はある本からの引用ですが体重の1%という意味にとると60kgの人では600gも体内にあると いうことになり、めちゃ多すぎるんではない かなと最初は思いましたが、重量比2パーセントの脳がブドウ糖全体の20%を24時間寝ている間も消費しているので、1%というのは結局、肝臓にブドウ糖が変換されて一時的に貯蔵されているグリコーゲンや筋肉中に存在し、緊急時に使われるぶどう糖も含めての値だと考えました。

 一方、血液の量は60㎏の人の場合、体重の13分の1ですので、約4.6㎏(4600)になります。全血液はおおよそ4.5リットル即ち45dlなので、ブドウ糖の量は
45dl×90mg/dl=4050mgとい うことで通常血液の中には約 4gの糖分が流れていることになり血液全体の0.1%程度の量で糖が流れているイメージで考えるとわかりやすいですね。。


 一方、脳は1時間に6グラムのブドウ糖を消費するそうです。
炭水化物を取らないと、血液中には4g~5gしかありませんから、肝臓にグリコーゲンとして貯蔵されているぶどう糖を取り出して使用しますが、これも13時間で枯渇するそうです。
 
その後は大筋では血中のアミノ酸から、それが無くなると筋肉からアミノ酸を 取り出し、糖新生でぶどう糖を合成します。  ケトン体の産出は絶食2日目以降に始まるようです。
 いずれにしても脳の正常な活動のためには、6グラム×24時間=144gのぶどう糖を1日に取らなければということです。それで私の糖質制限食でも糖質の1日の摂取目標を150gにしてこの1年以上やってきました。
 それ故、私のは厳密なる糖質制限食とはいえないようです。

 さて、なぜこんなことに私が夢中になっているかというと、人類の700万年の人類史の中で、少なくても私たちホモサピエンス25万年の歴史の中で 甘い甘いぶどう糖いっぱいの穀物を手に入れたのは中東のメソポタミア地方で 1万5千年ぐらい前、日本列島においてはせいぜい2千年ぐらいの期間しか ありません。
 そして最近では、三食をなに不自由なく腹いっぱい食べ、さらに別腹と称して甘い甘いデザートも出されます。
これらの大量のブドウ糖に私たちの体が対応していけているかという問題です。
 現代人は炭水化物中毒、ブドウ糖依存症といっていい状態 だと思います。

脳はブドウ糖が大好きです脳が甘いものを要求しているのです。
 余談ですが、このぶどう糖中毒になってから、 類の文明の大発展が起きたのではないかというのが私の仮説です。
 脳が大量のぶどう糖というエネルギーをほぼ絶え間なく得て、自由にそしてエネルギーに満ち満ちて無数の分野に挑んでいったのではないかと思います。(科学、技術、芸術、・・・・・・)

 その前に、原始人にとって野生の麦、コメは大変甘い甘い誘惑的な食べ物であり、虜になったのだと思います。
 (現代人の甘さに鈍感になったしまった舌、またはこれでもかこれでもかという甘さ追求の犠牲者である我々の舌では、古代の麦、コメはまずくかんじるのもしれません)

 

 それゆえ物事にはプラスがあればマ必ずイナスもあります。ここまで人類が増えればマイナス事象として人口爆発が加速していくでしょう。
 人口問題、環境問題、そして人類存続の危機等などがありますが、私たち身近な問題としては、「が ん」も含めた健康問題です。

 白砂糖も黒糖もジャガイモのでんぷんも、唾液や腸で消化分解されれば全て同じぶどう糖になります。
 要は全体の栄養価を吟味し、吸収速度を考え、摂取量を控え、食べる速さをゆっくりにし、食べる頻度を少なくし、急激に血糖値を上げない食べ方が、がんの増殖を抑えることはランチの会ではいつも皆勉強して周知のことばかりで改めてここに記すことでもないですね。

 次回(その3)では、もう少しがんとの接点に迫れればと思います。

がんは活発に増殖活動をしているときは 正常細胞の6倍以上のぶどう糖を取り込み、エネルギーにして成長するというキーワードで考えていきたいと思います。